こんにちは!
今日は気になる事を調べる第4弾として 前回の続きとなる「韓国人の姓名」の「名」について報告します!
前回は韓国人の中で多い姓や、同姓でも本貫によって区別されるというお話でした。
では韓国人の「名」はどうなっているのか…
*名前の付け方 (男子)
韓国人の名前をカタカナで目にする事が多いですが、もちろん漢字表記もあります。
一般的に日本でいう苗字にあたる「姓」が漢字1文字で「名」が漢字2文字になっています。
そして名前部分の漢字2文字の付け方に秘密がありました!
それは、同族の世代間の「行列(序列)」を明確に表すために同世代の男子の名に「共通の漢字」を一字入れる習慣があるんです。
これを韓国では「行列字 (序列字) / ハンリョルジャ」または「回し字 / ドゥルリムジャ」というそうです。
行列字は任意に定める場合もありますが、多くの場合は一定の決まりに従って定めるそうで、代表的な例として次の様なものがあります。
(1)五行相生の理論に基づいた方法
木・火・土・金・水 が入った漢字
(例)根→煥→基→鎮→漢
(2)十干による方法
甲・乙・丙・丁・戊… が入った漢字
(例)鍾→元→炳→衡→成…
(3)十二支による方法
子・丑・寅・卯・辰…が入った漢字
(例)学→書→演→卿→震…
(4)数字による方法
一・二・三・四…が入った漢字
(例)大→未→泰→寧…
上記の漢字を使う上でさらに2点のルールがあります。
(1)の五行相生の理論(下記)に基づいた方法を例にすると
木・火・土・金・水 が入った漢字
(例)根→煥→基→鎮→漢
①ある代で「木」の入った漢字を行列字にしたら、その次の代は「火」の入った漢字、そのまた次の代は「土」の入った漢字というように、「木・火・土・金・水」の入った漢字を順番につけていく。
②ある代で名前の最初の字を行列字にしたら、次の代は名前の最後の字を行列字にするというように、代によって交互に行列字を配列する。
①②を合わせて、わかりやすく親子3代で例えると
*祖父世代 (兄弟・従兄弟を含む)
「木」の入った「根 / グン」を名前の最初につけて
「根〇 / グン〇」例)グンソク
*父世代 (兄弟・従兄弟を含む)
「火」の入った「煥 / ファン」を名前の最後につけて
「〇煥 / 〇ファン」例)テファン
*息子世代 (兄弟・従兄弟を含む)
「土」の入った「基 / ギ」を名前の最初につけて
「基〇 / ギ〇」例)ギジュン
となります。
ここで疑問!
「姓」が2文字で「名」が1文字の人は?
(例えば俳優のナムグン・ミンさん / 南宮珉 )
この場合は、「珪・珣・珉・琦・琮」など、同じ部首を持つ漢字で名前を付けるような行列字の方法を使うそうです。
多くの場合この行列字によって名前が付けられるので、自分が一族の何代目なのかが分かるそうです。(゚∀゚)
また、見ず知らずの同姓の人でも、行列字を見ればその人が同じ一族なのか、代はどちらが上なのかということが分かるそうで、族譜(チョクポ / 先祖からの系譜を書いた物)を確認すると自分より年下の人が叔父と同じ世代だと分かり年下でも目上となるそうです。
ここまでで、名前2文字のうち1文字が決まっているということは、自由につけることのできるのは1文字だけということになりますね。
その残りの1文字は「五行思想」的にその字を補う漢字の中から意味の良いものを選ぶそうです。
もちろん全員がこの方法で名前を付けるわけではないのですが、ここまで縛りがあると同姓同名の人が必然的に多くなりますよね?
昔はあまり問題にはならなかったそうですが、人口増加と共に同姓同名の人が多いのは何かと不都合になります。
そこで現在では族譜(先祖からの系譜を書いたもの)に載せる名前と、普段使う名前を別々に付けて、普段使う名前は行列字と無関係に付ける人もかなり増えているそうです。
以上、行列字について書きましたが、あくまでこんな習慣があるというだけで、現在ではあまり重要視しない家門も増え、純粋なハングルだけの名前や、名付け専門の占い師さんに赤ちゃんの生年月日や生まれた時間などをもとに、姓名判断で運勢の良い名前を付けてもらう人もいるそうです。
また、漢字名に関しても、韓国では今漢字をほとんど使わないので、自分の子供の名前の漢字の意味を両親も良く理解していなかったり、若い世代では自分の名前の漢字が書けない人もいるそうです (・_・;
さて今回は「名」について書いてきました。
今回もボリュームがありすぎて男子だけで断念…
次回は女子の名前について報告します。
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それでは今回はこの辺で。。