こんにちは!
先日「奇皇后」を見終わりました ╰(*´︶`*)╯
何度か見る機会はあったもののスルーしていた自分を殴ってやりたい (>人<;)
とても面白くてほとんど一気に見てしまいました(^_^*)
そして、奇皇后は実在した人物ということでいろいろ知りたくなって調べたので、ここでご紹介したいと思います。
注) ネタバレありです!
◆ドラマ「奇皇后」とは
本作は、韓国で最高視聴率29.2%を記録。
2013年MBC演技大賞ではハ・ジウォンの大賞を含む計7冠を獲得。
13世紀末から14世紀中頃にかけて東アジアを支配した王朝・元。
高麗の貢女から皇后まで上り詰める彼女の成功の物語と彼女を巡る2人の男性との運命的な愛を描く。
奇皇后の波乱万丈の生涯をダイナミックにアレンジした歴史エンターテインメント・ロマンス史劇。
◆史実に基ずく元と高麗の関係
◎モンゴル帝国(1271年〜国号を元)の高麗征服以後、元と高麗王室は兄弟の契りを結んでいて、モンゴル公主(皇帝の娘)が歴代の高麗王の妻となっていた。
◎元は高麗王の息子たちを人質にとって高麗国王の直接任命や・罷免まであらゆる形で内政干渉し、さらに民は高麗王朝と元からの二重の収奪に苦しめられた。
◎元は、巨大な帝国を治めるために学問・政治的に秀でた宦官や、高麗の女人を要求。
当初、貢女は元に降伏した兵に配偶者を用意する目的で連行されていて、処女ではなく寡婦や逆族の妻などだった。
しかし、他の元の服属国家から"高麗だけ特別扱いだ"と批判が出て、処女を差し出すことになる。
以降多くの高麗の女人が元に連れていかれ、出身身分によって王家や高官の妾、妓生になったりと悲劇的な人生を送らされた。
◆ドラマでの主要人物
◎スンニャン / キ・ヤン (ハ・ジウォン)
母を死に追いやった者への復讐を胸に男として生きる姿から、高麗王のワン・ユ、元の皇太子タファンと出会い、元の皇后になるまで、ハ・ジウォンさんのいろんな姿が見られましたね ♪
洞窟の中で1人子供を産むシーンが印象的でした。
◎タファン (チ・チャンウク)
ヨンチョルに怯える姿、呑んだくれる姿、嫉妬する姿とちょっと情けない役でしたね。
好き嫌いがはっきり分かれそうなタイプです。
ひたすらヤンを想い続ける姿が印象的でした。
実は始めにキャスティングされていたのはチャン・グンソクさんだった様ですが、「キレイな男」に出演を決めて、チ・チャンウクさんがキャスティングされたそうです。
◎ワン・ユ (チュ・ジンモ)
高麗王に即位するも、タファン暗殺の陰謀に巻き込まれ廃位となりました。
それからスンニャンと愛を確かめ合ったにもかかわらず、一緒になれない…
2人の運命がうまく噛み合わず見ていてもどかしかったです (・_・;
影ながらスンニャンを支える姿や気持ちを押し殺す姿がとても印象的でした。
復位する為に高麗に戻る途中で仲間と共に、タファンによって命を絶たれる…
スンニャンの為と聞き、途中で剣を落とし自ら命を投げ出す姿、死に際までスンニャンの事を想う姿に涙が止まりませんでした (´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
◆気になる登場人物
◎タルタル (チン・イハン / キム・ジハン)
このドラマでファンになった方はたくさんいらっしゃると思います。
はい、私もその1人です (^_^*)
ドラマ「愛情万々歳」にとても嫌な役で出演されていて、その後ずっと苦手だったんですが、「奇皇后」のタルタルを見てファンになりました ♪
記憶に残るシーンはたくさんありますが、自分の叔父であるぺガンを刺すシーンはとても泣きました。。
2016年9月に芸名を"キム・ジハン"に改名したそうで
本名は"キム・ヒョンジュン"
モデル出身の俳優、キム・ウビンさんと本名が同じですね ^_^
◎ホンダン (イ・ジヒョン)
ハ・ジウォンさんを献身的に支えた高麗出身の尚宮、ホンダン役をされたイ・ジヒョンさん。
悪役で一度は見た事のある"イ・ドクファ"さんの娘さんだそうです。
チャン・ヒョクさん主演のドラマ、「客主〜商売の神」では親子で出演されていました。
◆奇皇后の最終回
ドラマでは中国支配に失敗し、タルタル丞相は戦死、タファンも毒に侵され死んでしまいましたね。
そして、こちらのシーンを覚えてますか?
イ・ミンホ主演のドラマ「シンイ-信義-」を見た方は名前を見て分かったと思いますが、この恭愍(コンミン)王は後の高麗第31代王となる人物でリュ・ドクファンさんが演じていたあの人です。
奇皇后が "大君を高麗まで丁重にお送りせよ"と命じていましたが、ここからドラマ「シンイ-信義-」のオープニングに繋がるって事だと思います。
また、臣下のパク・ブルファに"新高麗王を管理下に置くべきでは" また、"兄上に頼んでは" と進言されていましたね。
この "兄上" は「シンイ」でユ・オソンさんが演じる キ・チョル にあたるわけですね。
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↓ここから下は実際の人物像や歴史を書いています。
ドラマのイメージが変わるかもしれませんので、知りたくない方はご注意下さい。
◆実際の主要人物
◎キ・ヤン
奇皇后は高麗人・奇子敖(キ・ジャオ)の末娘で貧しい家柄でした。
そして、高麗貢女として元廷に献上されます。
美しくて聡明な娘は、宮女として皇帝・順帝トゴン・テムルの食膳の給仕などをしていましたが、次第に順帝の寵愛を得ます。
実は、奇氏をトゴン・テムルに近づけたのは、高麗出身の宦官だったそうです。
学問・政治的に秀でた彼らは元の皇室で認められ自分たちの領域を作っていました。
さらに自分たちの力を大きくするために、皇帝を虜にできそうな奇氏に目をつけたのだそうです。
◎タファン
14世紀の元朝最後の皇帝である順帝トゴン・テムル(在位1333年~1368年)がモデル。
Wikipediaに写真がありましたのでお借りしましたが載せていいものか、正直悩みました(~_~;)
ね、載せるか悩む写真でしょ…f^_^;
一応小さくしておきました💦
◎ワン・ユ
第28代王の忠恵王がモデル。
ドラマではとてもいい人でしたが、実際には暴君だった様です。(゚д゚lll)
人質から帰国して王位につくも、1332年廃位(忠粛王が復位)。
忠粛王死後、1339年に復位するもの、暴政を敷き元に召喚される途中で死去。
また、先代王(父)の妃を酔って強姦、妾にしたりともありました。
ドラマファンには受け入れがたい現実です💦
◆実際の歴史
奇氏(後の奇皇后)は高麗貢女として元廷に献上され、次第に順帝の寵愛を得ましたが、順帝にはすでにタナシリ皇后がいました。
タナシリは奇氏に嫉妬して、たびたび嫌がらせを受けていたそうです。
タナシリの嫉妬はドラマと同じですね(-.-;)
ところが、1335年タナシリの兄が謀反罪で捕らえられ、タナシリも謀反に加担したとして殺されました。
その後1337年、バヤンフト皇后が冊立され、奇氏は次皇后となりました。
バヤンフト皇后は穏やかな人物とされており、奇氏にも嫉妬せず、慎ましい賢女と伝わった女性で奇氏との仲は良好でした。
ドラマでは表裏のある恐ろしい女性でした…
そして奇氏は、1340年にはアユルシリダラ(のちの北元皇帝)を生み、1353年皇太子に冊立されるや、元朝皇太子生母として権勢を握ります。
その後バヤンフト皇后が死去したことにより、次皇后の地位にあった奇氏は正皇后に昇格し、高麗人元室皇后・奇皇后となりました。
しかし、1368年に大都は明の初代皇帝・朱元璋(しゅげんしょう)により征服されます。
その後、奇皇后は北方に逃れ、アユルシリダラを皇帝の座に就けたそうです。
◆奇氏一門
奇氏はもともと高麗の貧しい家柄でしたが、娘が高麗王よりも地位の高い元朝皇帝の皇后になったことで、奇氏一門が権勢を振るうようになったそうです。
しかし、これを快く思わない“反元”の王、恭愍王(ドラマの最後に出てきた人物)は即位後、元の衰退に乗じて、親元派で高麗の権力を牛耳っていた奇氏一族を一掃し、元の領土に組み込まれていた東北地方の一部を奪回し、元の年号を使用することを中止し、元の軍制や来ていた服装などを高麗のものに戻しました。
この辺りはドラマ「シンイ」で描かれていましたね。
◆韓国での奇皇后のイメージ
実際の奇皇后に関する史料はほとんど残っていないそうで、どこでどう亡くなったかも明らかになっていません。
そして韓国では、奇皇后の一族は悪役のイメージが強く、「シンイ-信義-」に登場する奇皇后の兄キ・チョルをはじめ、「辛旽 シンドン~高麗中興の功臣~」では奇皇后は完全な悪女として描かれているそうです。
そんな奇皇后を元の宮廷でも常に高麗を思い続け、戦い抜く女性として、新たな切り口から描いているドラマがこの「奇皇后」なんだそうです。
さて、 "奇皇后" についていろいろと書きましたがいかがでしたか?
私は史実を知ってもドラマはドラマと割り切れるのですが、読まれた方で気分を害された方がいらっしゃったらすみません(-_-;)
久々にこんなに面白いドラマに出会えたので、長々と書いてしまいました。
お付き合い下さりありがとうございました。
それでは今回はこの辺で。。
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